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Mommy マミー




Mommy マミー

話題の監督、グザヴィエ・ドランの最新作。そうとは知らずに鑑賞したトホホな私。知っていたらもっと細部のこだわりまで見逃さずにいたのかも。真四角なフレームのような画面、ただならぬアングル。手持ちカメラ風の撮影やざらついた雰囲気にダルデンヌ兄弟を彷彿。けれどそれともまた違うどこか拙さを感じさせる演出が興味を掻き立てる。多種多様なBGMも気になる。母ダイはシングルマザー、若作りで周囲に誤解されやすい風貌、若い頃のマコーレー・カルキンにそっくりな息子スティーヴは美しくて魅力的だが、自分を抑えられないというADHDの症状を持っている。二人は衝突しながらも愛で結ばれている。一生懸命息子に寄り添おうとするダイだが、少し目を離すとスティーヴは問題を起こしてしまう。一見、普通の若者に見えるだけに彼の抱える問題は厳しい。愛していてもどうにもならない時がある、追い詰められる時がある。こんな状態になったらあなたはどうする?と問いかけられている気がする。隣家の主婦カイラを交えた幸せな時間に、ますます行く末の不穏を想像してしまう。優しいカイラを母とは違う立場に置くことで、ダイの苦悩がまた浮き彫りになる。スティーヴの個性や、画面から漂うただならぬ雰囲気から、常に気持ちが落ち着かない。ある決意をした後に、ジュリアードに合格し音楽の道に進み、普通の結婚をして幸せになる息子を夢にみるダイ、私の最も弱いシークエンス。母親の葛藤は何ものとも種類が違うのだ。途中、oasisの「ワンダー・ウォール」とともに疾走するスティーヴ、彼がどんなに自由を渇望しているのかがわかるシーン。その瞬間に画面のサイズが拡がり、今までの抑圧が解き放たれる。そんなスティーヴを知ってしまってのこの結末。俳優が全員素晴らしい。リアルにもほどがある。こんなにもストレートに、架空の法案を作ってまで、現実を突きつけてくるこの監督の次のテーマも気になる。

2015-27 ★★★☆
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ジル

Author:ジル
ジルです。
8年前から続けていた日記を引越し。
2011年からの記事をこちらに
移動しました。
映画や舞台やドラマを観ることが
大好きです。
プロフィールの写真は、
大好きなヒッチコックの映画
「フレンジー」のキャラクター、
モニカ女史。
めがねがクールです!

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