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④ 鑑定士と顔のない依頼人

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「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督最新作。
あまり気にしていなかったけど、すごく人気が高まっていて、
シネコンでも上映が延長されていた。
やっぱり観て良かった。
いろんな意味で。

続きは下の【continue】から。
注意・・・結末に触れています。




主人公バージルは世界的な美術鑑定士にして、
オークションを取り仕切るオークショニア。
冒頭のオークションのスピード感あふれるシークエンス、
まずわくわくさせられる。
さすがジェフリー・ラッシュ、完璧。
次に美術品と一流のものたちに囲まれた彼の生活にため息。
白を基調として趣味よく並べられたインテリア、
スーツ、シャツ、大切な手袋の収納も美的センスに満ちていて、
いきなり心奪われてしまった。
一人きりの高級レストランでの食事のシーンも、
彼の変人ぶりを象徴するものだろうと思うけれど、
むしろ私には魅力的に映る。
隠し部屋の絵画の女性たちに愛を捧げる孤独な紳士。
掴みはOK、もうバージルが好き。
彼は姿を見せない依頼人に翻弄されながらも惹かれていく。
今までにない非日常的な出来事に、
どんどん彼がはまっていく様子が実に自然なので、
ぐいぐい引き込まれていく。
こちらも謎の依頼人の正体を知りたくてたまらなくなる。
彼が携帯を使って依頼人の姿を確認するくだりは、
まず第一のクライマックスなのだが、
彼女の実体を見て、そこでオチをそこはかとなく予想できてしまった。
現れた依頼人に存在感がないのだ。
あえてのキャスティングと思いたいのだが、
依頼人クレアを見た瞬間に、この人は本物ではないと感じてしまった。
とは言え、バージルが若くて頼りないこの依頼人に魅了される感覚は理解できる。
巧妙に仕組まれ、計算されたトラップなのだから。
不思議とバージルを可哀想とは思わない。
彼は本当はわかっていたのではないかとさえ思う。
彼が恋に落ちて悩み苦しみ、果てには暴力まで味わう様子を自分も一緒に楽しむ。
彼にとって一連の経験がどんなに刺激的で美しいものか。
これこそ彼が無意識のうちに求めていた有機的な日常なのだ。
その後の展開は予想通り。
くだんのカフェの常連の女性が‘クレア’だということや、
彼女が解きの鍵になったこと、
バートが大きく絡んでいたことなど、意外なこともあった。
そして最後の彼の孤独。
胸が痛くなると同時に、私の望んでいた結末でもある。
やはり孤高の男は魅力的だ。


満足度 ★★★★☆



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ジル

Author:ジル
ジルです。
8年前から続けていた日記を引越し。
2011年からの記事をこちらに
移動しました。
映画や舞台やドラマを観ることが
大好きです。
プロフィールの写真は、
大好きなヒッチコックの映画
「フレンジー」のキャラクター、
モニカ女史。
めがねがクールです!

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