愚行録



映像化不可能と言われてた原作を先に読んでいたので、映画の仕上がりがとても気になっていました。
結果、原作とは構成をがらりと変えてあり、こういう風に持ってくるんだ、という驚きでむしろ新鮮な印象。
一家惨殺事件の被害者である主婦の通っていた有名私立大学でのスクールカーストは、今でもほんとにこんな?と疑いながらも、俗物的な好奇心を煽られることは間違いありません。
とにかく登場人物全員が、一見普通なのに嫌らしく歪んだ部分を見せてくる。
それがこの物語の面白いところなのですが、じわじわさらりとそこを描き、要所でガツンと軽く衝撃を入れ込んでくるあたりがうまいなと。
光子を演じた満島ひかりさんは私の光子像とは違っていましたが、総合的に今あの役出来るのは彼女くらいしかいないのかも。
相変わらずの気負わない巧さが凄かった。
妻夫木くんもいい感じに暗い。
原作未読の方が、後半、あの場所にあの人物が突如として登場した時にドキッとしたのであれば、この映画は成功だったのではないかと思います。
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セル



ついつい観ちゃいますよね、スティーヴン・キングもの。
最近のはいったいどうなってんの?と思いつつも「ミスト」みたいな怪名作に出会えることもあるし。
これもほんとにいつもの展開で、わ~やっぱりね~、って感じなんですけど、なんとも言えない満足感を味わいました。
「1408号室」に続いての、ジョン・キューザック&サミュエル・L・ジャクソンのコンビに加えて「エスター」ことイザベラ・ファーマンちゃん。
3人見てるだけでもワクワク。
携帯利用中に謎の電波で人々が感染、凶暴化して町は潰滅、未感染者のサバイバルが始まる。
ほとんど「ウォーキング・デッド」の世界、既視感は否めませんが、これが書かれたのは今より10年以上前ということなので、やっぱりキング御大はすごい。
パニック時の緊迫感、途中に出現する不思議ピープルのキャラ、ラストのとんでもっぷり、などなど最近のキング映画は違う意味で楽しくなってきてます。

たかが世界の終わり



「mommy」がかなり好きだったのでやはり期待膨らませての鑑賞。
「少し前にどこかにて」からの始まりにも気持ちがざわつく。
自分がもうすぐ死ぬことを家族に告げに帰るルイと、何も知らず12年ぶりに彼を迎える家族たち。
フランス映画界が誇る新旧ミックスのビッグネーム5人が一同に食卓を囲む画はちょっと鳥肌。
とにかく撮影が、この作品はどのシーンも美しいな、と思う。
鳩時計、窓、グラスや光、暗い部屋、空港、何もかも。
人物のアップが多用され、それに応える表情を持っているキャストなので苦しいほどにこちらにアピール。
全員ストレスを抱えてる、かみ合わない家族の会話は不毛で不毛で、早く本題に入らんかい!とやきもきするが、結局そこから動けないルイの弱さが痛々しくて、これがテーマなんだなと理解した。
家族のダークサイドや会話劇は大好物にも関わらず、普遍的な題材ゆえに無理もないんだけど、昨年観た「クーパー家の晩餐会」やおととし観た「8月の家族たち」を彷彿してしまって、特別な刺激を得ることが難しかったのが残念。
マリオン・コティヤールの別の意味での女優っぷりや、大好きなカッセル様のそのまんまの熱演が嬉しかった。

サバイバル・ファミリー




「サバイバル・ファミリー」

2月の2本目はお手軽にこれ。
ここ数本矢口監督は外すことが多かったのですが、サバイバルもの大好き、小日向さんも好き。
首都圏の電気消滅、乾電池やバッテリーも使えない謎の現象。
家族は九州の実家を自転車で目指す。
無謀極まりないし、突っ込みどころも満載だけど、私はとっても面白かったなあ。
この家族のサバイバル前の日常が妙に自然だし、サバイバル中は、次どうなるの?の連続で退屈しませんでした。
出てくる人、みんな面白いし。
宅麻伸のリップクリームとか。
水、食べ物、電気の有り難さ、改めて実感。
自分がそういう大変な目に合ってないから能天気なんですけど、おすすめです。

マリアンヌ




久しぶりの映画館。
スコセッシ「沈黙」にやられて、ちょっと他に気がいかなかったのですが、今週から注目作が目白押しなので、うかうかしてられません。
とりあえず、ゼメキス最新作「マリアンヌ」から。

正統派スパイラブロマンス。
時代は第二次世界大戦下、出会いはカサブランカ、そして舞台はロンドンへ。
クイーンズイングリッシュを操り、隙のないルックのブラッド・ピット。
そこはかとなく顔に違和感だけど、貫禄たっぷり、かっこいい。
でもやっぱりマリオン・コティヤール。
何やらせても決まる。
綺麗とかではすまされない強い意思を常に湛えている。
ラストの、ある表情は本当に心に残った。
前から思ってたけど、ブラッド・ピットは相手役の女優さんを引き立てる控えめなムードがあって、そこが好きかもしれない。

クラシックな映像美は素敵だし、バランス悪くない佳作だけど、もう一捻り!

デヴィッド・ボウイ大回顧展



天王洲の寺田倉庫で絶賛開催中のデヴィッド・ボウイ大回顧展へ。
チケット前売りでも2200円とお高いだけあって、見ごたえあるエキシビション。
彼が残したおびただしい数のインプット・アウトプット、全てが鮮烈なアートだった。
一生に(短かすぎるけど)こんなにたくさんのものを作って、しかもそれはあらゆるジャンルで人びとに影響を与え続けているんだよね。
知っているようで知りきれてなかったボウイの世界がさほど広くもない会場に詰め込まれている。
クオリティ高すぎるMVの前では時間を忘れて佇んだし、「戦メリ」のボウイのカットだけを切り取ったミニミニ上映も繰り返し観てしまった。
最後の部屋では彼が一番美しかった時代のライブの模様がかかっていて、それも素晴らしいんだけど、私は10年くらい前の渋みを帯びたボウイの顔が一番好きだな。
出口近くで「Hi、ボウイおじさんだよ!」なんていう近年の優しい笑顔のVを見せて終わりなんて反則だ、泣いてしまうよね。


Char Special Live

  • 2017/02/02 18:17
  • Category: 日常



充実holiday、夜の部。
天王洲から西武池袋線練馬駅まで移動して、Charのライブに。
Charマニアである友達がチケットを確保してくれ、四半世紀ぶりくらいに生Charを観たのですが、ルックスも演奏もほとんど印象が変わってないことに驚愕。
か、かっこよすぎてクラクラでした。
なんていうか佇まいがね、若い頃からそうだけど日本人離れしてるっていうか、こなれてるっていうか、そこに円熟味が加わってマイルドな魅力さえも。
はー、素敵。
ボウイもだけど、美しいひとは年齢を経ても美しいものなんだね。
あんなぽっちゃりさんになったアクセルだって、やっぱりカリスマが薫ってた。
Shinin' You, Shinin' Day、Smoky、それから大好きなHead song、やはり盛り上がります。
この夜は、70年代初期3アルバムのオリジナルメンバーがバックを務めるという貴重なステージ(受け売り)。
全員、時代を感じさせない現役感。
Dr.のロバートさん、しびれた。
いつもは大きなホールでやることも多いのに、今日は小ホールということで本当によく見える席、ラッキーでした。
その後池袋で飲んで楽しい一日の締めくくり、当然飲み過ぎたわけで駆けこみ終電、何とか間に合ってよかった~。


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ジル

Author:ジル
ジルです。
8年前から続けていた日記を引越し。
2011年からの記事をこちらに
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映画や舞台やドラマを観ることが
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大好きなヒッチコックの映画
「フレンジー」のキャラクター、
モニカ女史。
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